CORPORATE GOVERNANCE コーポレートガバナンス
基本的な考え方
当社グループは、「ホスピタリティ業界にイノベーションを起こし日本を躍動させる」というPurpose(存在意義)を掲げ、ウエディング事業で安定した利益を維持しつつ、ホテル事業を成長ドライバーとし、未開拓であるブティックホテル市場を創出することを基本方針とした長期経営計画~EVOL2030~を策定しました。その実現のためには、公正で透明性の高い経営を行い、事業活動から生じる健全な利益によって株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーと社会に貢献していくうえで、コーポレート・ガバナンスの徹底を最重要課題の一つと位置付けております。
コーポレート・ガバナンス体制
当社は、コーポレートガバナンスの基本方針に掲げたように、経営の透明性を高め、適正性・効率性・公正性・健全性を実現するため、独立性の高い監査役が監査機能を担う監査役会設置会社の形態を採用しております。
当社では、重要な経営判断につきましては、原則として社外取締役を含む全取締役が出席する取締役会での活発な議論を通じて審議し、決定する体制を整えております。また、社外監査役を含む監査役による客観的な立場からの経営監視の仕組みは十分に機能しており、さらに内部監査部や会計監査人との連携の強化といった取組みにより、コーポレート・ガバナンスの強化を図っております。
取締役、取締役会
当社の取締役は2024年7月時点、社外取締役3名を含む7名となり、経営の意思決定を適正に行う体制を整えております。3名の社外取締役は独立性が十分に確保されている上、企業経営などに関する豊富な知識と経験を有しています。取締役会は原則として毎月1回定期的に開催し、当社及び当社グループの経営方針等の重要事項に関する意思決定を行うとともに、取締役の職務執行を監督しております。また、社外監査役2名を含む4名の監査役が原則として全ての取締役会に出席し、独立した立場からそれぞれ専門的な見地に基づき積極的な発言を行い、活発な意見交換がなされております。
なお、当社は、一般株主保護の観点より、一般株主と利益相反のおそれがない、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させる役割を持つ独立役員として、社外取締役3名を東京証券取引所に届け出ております。
監査役、監査役会
当社は監査役制度を採用しております。2024年7月時点、社外監査役2名を含む4名の監査役で監査役会を構成しております。監査役会は、原則として毎月1回定期的に開催しております。監査役は、取締役会、経営会議、各種委員会その他重要な会議へ出席するほか、取締役等から職務の執行状況の報告を求めること等により、厳正な監査を実施し経営の監視機能を果たしております。
経営会議
当社は、当社及び当社グループの事業推進に関わる様々な事項を討議するための機関として「経営会議」を設置しております。経営会議は、代表取締役社長を議長とし、取締役、常勤監査役、関係部門長等により定期的に、また必要に応じて随時開催しております。
リスク管理委員会
当社は、事業活動上の様々なリスクを抽出し、リスクの発生を未然に防ぐ体制を整備するため、リスク管理委員会を設置しております。
労働安全衛生委員会
当社は、労働者の危機又は健康障害を防止する体制を整備するため総務労務部長を責任者とする労働安全衛生委員会を設置しております。
その他委員会
当社は、取締役報酬の決定及び取締役候補の指名に際して、独立した客観的立場から代表取締役に意見を述べることができる諮問委員会を設置しております。諮問委員会の開催は、取締役候補の指名、及び取締役報酬の決定それぞれにつき原則年2回開催するものとし、必要に応じ、代表取締役の求め、または諮問委員の求めに応じて臨時に開催できるものとしております。諮問委員会の構成、議事手続きその他諮問委員会の運営に関し必要な事項は、取締役会がこれを定めることとしております。
役員
取締役、監査役等の指名方針・手続
取締役候補の指名にあたっては、当社のみならず業界の発展に貢献できる人物であり、管掌部門における問題の的確な把握と問題解決への適切な対応力、また、コンプライアンスや企業倫理への高い見識等、総合的に判断し、独立社外取締役・社外監査役を主な構成員とする諮問委員会の意見を踏まえ、代表取締役会長・代表取締役社長が取締役候補の指名を行っております。
また監査役候補については、当社の健全な経営と社会的信用の維持向上に資する人物で、中立的・客観的に監査を行うことができる候補者を基準に選定し、監査役会で検討・同意をした上で、最終的に取締役会にて決定しております。
取締役会の多様性に関する考え方
当社は、取締役会の全体としての知識・経験・能力のバランス、多様性等に関する考え方については、取締役候補の指名に関する考え方と一致しており、その基準については、上記にの記載のとおりであります。
取締役会の多様性確保と同時に、当社グループの経営、成長戦略の推進に適任であると判断し、2022年6月開催の第24回定時株主総会にて、女性取締役2名(社内、社外各1名)を選任いたしました。
2024年7月時点、取締役会の女性比率は28.6%(取締役全体7名
女性取締役2名)となります。更に、取締役会が実効的に機能するために備えるべき知識、経験、能力を10項目特定し、スキルマトリックスを開示しております。今後も、当該スキルマトリックスを基準に、適切な取締役構成を検討した上で、候補者を選任する方針としております。
社外取締役の選任理由
氏名 | 独立役員 | 選任の理由 | 出席状況 |
---|---|---|---|
秋山 進 | ○ | 企業経営者としての豊富な経験と高い見識を公正かつ客観的な立場に立って適切な意見をいただき、当社経営に有益であると判断し選任しております。 また、一般株主との利益相反の生じるおそれがあるものとして挙げられている事項に該当しておらず、一般株主との利益相反の生じるおそれがないと判断し、独立役員として指定しております。 |
取締役会 100% (18回) |
佐々木 公明 | ○ |
社外取締役又は社外監査役となること以外の方法で会社経営に関与したことはありませんが、弁護士としての経験・識見が豊富であり、これまで社外監査役として、適切な指導、助言をいただいた実績から、当社経営に有益であると判断し選任しております。 また、一般株主との利益相反の生じるおそれがあるものとして挙げられている事項に該当しておらず、一般株主との利益相反の生じるおそれがないと判断し、独立役員として指定しております。 |
取締役会 100% (18回) |
村木 真紀 | ○ | 村木真紀氏は、上場企業を含む複数の企業で、主に決算業務の効率化、早期化のためのシステム導入に関するコンサルティングを歴任された後、LGBTQと職場の課題解決のため、2013年7月にNPO法人虹色ダイバーシティを設立、理事長に就任されています。当社の経営に「ダイバーシティ&インクルージョン」を含む新しい視野、知見を付加いただけるものと判断し、社外取締役候補者といたしました。 |
取締役会 94.4% (17回) |
社外監査役の選任理由
氏名 | 独立役員 | 選任の理由 | 出席状況 |
---|---|---|---|
福田 光博 | ○ | 社外取締役又は社外監査役となること以外の方法で会社経営に関与したことはありませんが、公認会計士として培われた高度な専門的知識を当社の監査に反映していただくため、社外監査役として選任しております。 |
取締役会 100% (18回) 監査役会 100% (13回) |
髙井 章光 | ○ | 社外取締役又は社外監査役となること以外の方法で会社経営に関与したことはありませんが、弁護士として培われた高度な専門的知識を当社の監査に反映していただくため、社外監査役として選任しております。 |
取締役会 100% (18回) 監査役会 100% (13回) |
役員報酬の考え方や概要
取締役の報酬については、会社の業績や経営内容、経済情勢等を考慮し、各取締役個々の貢献度を踏まえ、代表取締役会長・代表取締役社長にて報酬案を作成し、独立社外取締役・社外監査役を主な構成員とする諮問委員会に諮り、これらの意見を踏まえ、代表取締役会長・代表取締役社長にて最終決定いたします。
また、役員報酬として、株式報酬精度を導入しております。
株主目線での経営にあたることのインセンティブとし、取締役自身の報酬を中長期的な業績及び株価に連動させることを目的としております。 本制度は、当社の取締役(社外取締役を除きます。
以下「対象取締役」といいます。)に対し、当社の取締役会が定める期間(以下、かかる期間を各々「役務提供期間」といいます。)にわたって対象取締役が当社の取締役その他取締役会にて定める地位を有していることを条件として、事前に定める数の当社の普通株式を各役務提供期間終了後に交付するものであります。
独立性判断基準
取締役候補の指名にあたっては、当社のみならず業界の発展に貢献できる人物であり、管掌部門における問題の的確な把握と問題解決への適切な対応力、また、コンプライアンスや企業倫理への高い見識等、総合的に判断し、独立社外取締役・社外監査役を主な構成員とする諮問委員会の意見を踏まえ、代表取締役会長・代表取締役社長が取締役候補の指名を行っております。
また監査役候補については、当社の健全な経営と社会的信用の維持向上に資する人物で、中立的・客観的に監査を行うことができる候補者を基準に選定し、監査役会で検討・同意をした上で、最終的に取締役会にて決定しております。
野尻 佳孝 |
岩瀬 賢治 |
宮本 隆志 |
土渕 友美 |
秋山 進 |
佐々木 公明 |
村木 真紀 |
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役職 | 代表取締役会長 | 代表取締役社長 | 取締役 | 取締役 | 独立社外取締役 | 独立社外取締役 | 独立社外取締役 |
在任年数 | 25年8ヶ月 | 15年 | 3年 | 2年 | 10年 | 8年 | 2年 |
企業経営 | ● | ● | ● | ||||
事業イノベーション | ● | ● | ● | ● | ● | ||
ESG・ サステナビリティ |
● | ● | ● | ● | |||
業界経験 知見 |
● | ● | ● | ● | |||
人材開発 労務 |
● | ● | ● | ● | |||
マーケティング 営業 |
● | ● | ● | ● | |||
不動産開発 | ● | ● | ● | ||||
IT・デジタル | ● | ● | |||||
財務 ファイナンス |
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法務 リスクマネジメント |
● | ● |
年齢、在任年数は2024年7月時点
株主との建設的な対話促進のための体制整備/取組
情報開示の基本姿勢
当社は、財務情報および非財務情報について、法令および東京証券取引所が定める諸規則に基づき、適切に開示を行うことを基本姿勢としています。株主をはじめとするステークホルダーへの影響を慎重に検討し、非財務情報も含め、必要に応じて当社ホームページにて開示するよう努めています。
株主との対話の統括を行う取締役
当社では、IR担当取締役を選任すると共に、総合企画部をIR担当部署としております。株主や投資家に対しては、原則として代表取締役が説明を行う決算説明会を半期毎開催しております。
社内の関係部署との連携
当社は、IR活動が建設的かつ有意義なものとなるよう、「適時開示体制」を構築し、各部門との連携を図り、重要情報の適時・適切な情報開示に努めております。また広報部門とも連携し、TDnetやEDINETによる情報開示に加え、当社ホームページやプレスリリース等を活用し、より広範な情報開示に積極的に取り組んでおります。決算説明会などのIR活動で使用する資料につきましても、代表者をはじめ、各部門から情報を集約しながら説明内容を互いに検討し、株主・投資家のみなさまに分かり易く、有益な資料を提供できるよう取り組んでおります。
個別面談以外の対話の手段の充実
当社は、株主・投資家に対する情報提供として、四半期毎の業績説明をオンデマンド配信し、説明動画は当社ホームページに掲載することで、公平かつ迅速な情報配信に努めています。また、海外の機関投資家に対しましても、重要情報の英語でのタイムリーな情報提供を行っております。個別面談のほか、取締役による経営方針説明会や施設見学会なども開催し、IR活動の充実を図っております。
株主の意見・懸念のフィードバック
当社では、株主・投資家の皆様から頂いたご意見・ご懸念等につきましては、IR担当部署よりレポートを作成し、取締役及び経営幹部などへ、定期的に報告し、フィードバックを実施しております。
リスク・コンプライアンス管理体制
当社は、事業活動上の様々なリスクを抽出し、リスクの発生を未然に防ぐ体制を整備するため、「リスク管理委員会」を設置しております。また、従業員がリスクを発見した場合に、通常の職制ラインのほか、コンプライアンス担当部門、リスク管理担当部門及び内部通報制度等、多用な手段のなかから状況に応じてリスクの相談及び報告ができる仕組みを用意し、リスクの早期発見・早期対応ができる体制を整備しております。
リスク管理体制
組織の構成
リスク管理委員会は、代表取締役社長を委員長とし、取締役、関係部門長を委員として構成されております。各部門にはリスク管理責任者を設置し、識別されたリスクについて統制活動を実施し、その内容についてリスク管理委員会に説明・報告しております。 また、各窓口に相談及び報告されたリスクにつきましては、リスク管理委員会に集約され、リスク管理委員長より必要に応じて取締役会へ報告するものとし、リスクの隠蔽を防止し、適切な対応を図っております。
コンプライアンス体制
内部通報制度
当社では、不正行為等による不祥事の防止及び早期発見と是正ならびに社会的信頼の確保のために、外部の専門機関に内部通報窓口を設け、従業員がプライバシーを確保されたうえで不正行為等のリスクについて相談できる制度を整備しております。また、事件・事故等が生じた場合に速やかな情報収集ができるよう部門毎に緊急連絡網を定めております。
これらのリスク管理に関する制度につきましては、適宜行われている社内教育や、本社各部室及び全店舗にポスターを掲示すること等により全従業員への周知徹底に努めております。
個人情報管理
当社では、個人情報を保護することの重要性を深く認識し、個人情報保護の方針としてプライバシーポリシーを制定しております。また個人情報保護規程の整備、個人情報の取り扱いに関する社内啓蒙活動として、年に2回Eラーニングを実施し、内部監査部の定期的な監査により、個人情報の適正管理を徹底しております。
自然災害発生時の危機管理体制
当社では、出店地域で自然災害が発生した場合の危機管理体制を整えております。お客様・従業員の人命の確保、店舗復旧のための速やかな支援を行います。甚大な自然災害が発生した場合は、災害対策本部を設置し、安否確認と店舗損害状況の把握を速やかに行い、店舗損害状況に応じて営業継続・停止の判断を行い、お客様にお知らせしております。
労務管理体制
労働災害の防止および社員の健康向上、職場環境改善を目的に「労働安全衛生委員会」を設置し、店舗の安全管理、従業員の健康・メンタルケアなどの具体的な課題について議論し、解決に取り組んでおります。
健康診断やストレスチェックの実施により、産業医と連携し、従業員の心身の健康管理と共に、有休取得促進を図ることで、従業員のワークライフバランスの実現を推進しております。
衛生管理体制
当社の事業活動上、最重要事項の一つである食品安全衛生の確保のため、「食品安全衛生委員会」を設置し、食品安全に関わる障害・弊害・困難等について対応を協議し、食品安全衛生の確保のための具体的な計画を策定しております。
また、食品安全衛生に関するマニュアルを作成の上、全従業員に周知し外部の専門機関の協力を得ながら定期的な衛生監査を実施する等、食品安全衛生に関するリスクの発生防止に万全を尽くしております。
■実施事項
食品の品質管理
定期的に食品の品質管理検査を実施しております。また、抜き打ちで立ち入り監査し、実効性を客観的に確認するとともに、改善指導を行っております。
・衛生管理
定期的な社内での衛生監査の他、第三者機関による外部衛生監査(年1回)を実施しております。
・社員の健康調査
キッチンスタッフは腸内細菌検査を毎月実施しております。
また、店舗に所属する全社員の健康調査を毎日実施し、下痢や嘔吐などの体調不良者はノロウィルス検査で「陰性」が確認されるまで出勤停止としております。
・社内啓蒙活動
食品衛生に関する知識・嘔吐物の処理方法・行政の食中毒情報を「衛生通信」として、定期的に配信し、第三者機関による手洗い講習、全社員向けのEラーニング研修を実施しております。
コーポレート・ガバナンス報告書
最新の報告書(PDF)は下記リンクよりご覧いただけます。